定期調査時の体験談

調査業務における体験談 vol.79初めての漏電発見

徳島支部 調査サービス課 田野 正也

調査業務を始めて数カ月が過ぎたある早春の日のことです。
4年に一度の電気の安全調査のため、市内中心部にある3階建ての一般住宅を訪問すると60代くらいのご夫婦が在宅でした。いつものように漏電調査の案内と問診を行ったあと、電力メーター付近で漏れ電流測定をしたところ漏電の可能性のある値が出ました。そのため、屋内で4カ所に分かれている回路を個別に測定すると、家庭用200V回路が基準値を超えていました。契約の内容からその回路には深夜電力機器があると判断し、お客さまに電気温水器などが無いか確認したところ「電気温水器を使っています」とのことでした。

早速、その温水器の場所に案内していただくと3階の小さなベランダに設置されていました。外観では水漏れなどの異常は見られなかったのですが、漏電の確認のために温水器本体の漏電遮断器を「切」にし、絶縁抵抗測定を行うと絶縁不良と判明しました。電気温水器本体が漏電していると判断し、お客さまにその旨をお伝えするとともに改修通知票を発行し早期改修のお願いをしました。
お客さまからは「漏電を見つけていただきありがとうございます。お世話になりました」と感謝のお言葉をいただきました。
後日、お客さまより改修が完了したことの連絡があり、再度測定調査した結果、正常でした。

今回、初めて漏電を発見し不安や戸惑いもありましたが、対応に当たった際にお客さまから感謝のお言葉をいただいた喜びや改修が完了した時の達成感、また、お客さまの電気の安全を守ることのやりがいや重要性を感じることができました。
今後は、さらに経験を積んで知識や技能を習得することはもちろんのこと、わかりやすく丁寧な言葉で説明することを心掛け、電気の安全と安心を届けることができる「セシア(SESIA※)マン」に成長していきたいと思います。

※SESIA:Shikoku Electrical Safety Inspection Association(一般財団法人 四国電気保安協会の略称)