電気機器の更新時期について

電気機器の老朽化はありませんか?
機能や性能が徐々に損なわれ、停電事故につながる恐れがあります。

四国電気保安協会では、定期的な精密診断を実施しております。その結果や更新推奨時期を目安にした計画的な取替をお願いしています。

高圧受電設備更新の目安
(日本電機工業会資料より抜粋)

電気機器は、長期間使用すると経年劣化により機能や性能が徐々に損なわれ停電事故に繋がる恐れがあります。
更新の時期は、環境や使用状況で差はありますが、下図の年数を参考に計画的な更新をお奨めします。

高圧受電設備更新の目安

高圧受電設備更新の目安
個別電気機器更新の目安
(日本電機工業会資料より抜粋)
  • 柱上高圧気中開閉器
    柱上高圧気中開閉器 更新推奨時期10~15年
    主に構内第一柱に設置し地絡継電器との組み合わせで地絡事故が起きた時回路を開放し波及事故を防止します。
  • 避雷器
    避雷器 更新推奨時期15年
    雷などの異常電圧が回路に侵入した時、波高値を低減させて大地に放電し機器を保護します。
  • 高圧限流ヒューズ
    高圧限流ヒューズ 更新推奨時期15年
    高圧回路及び機器の短絡保護用ヒューズで、変圧器、コンデンサ、電動機などの短絡事故電流を遮断します。
  • 高圧交流負荷開閉器
    高圧交流負荷開閉器 更新推奨時期10~15年
    変圧器や高圧コンデンサの一次側の開閉用として使用され、電力ヒューズと組み合わせることで短絡事故を遮断します。
  • 変圧器
    変圧器 更新推奨時期20年
    受変電設備において高圧受電電圧6.6kVを105Vまたは210Vの低圧に変成します。
  • 高圧進相コンデンサ
    高圧進相コンデンサ 更新推奨時期15年
    受変電設備において変圧器や高圧モーターと並列に接続し遅れ無効電力を補償して力率を改善します。
  • 遮断器
    高圧交流負荷開閉器 更新推奨時期20年
    高圧回路の開閉及び保護継電器と組み合わせて機器、回路の過電流、短絡、地絡などの事故を遮断します。
  • 高圧ケーブル
    変圧器 更新推奨時期10~15年
    電気を構内柱から電気室に引き込む場合などに使用され、CVケーブルが多く使われています。
  • 保護継電器
    高圧進相コンデンサ 更新推奨時期15年
    受変電設備における高圧回路の短絡、過負荷、地絡などの保護を目的に設置します。
経年劣化した事例
(高圧気中開閉器)

G付PASは更新時期を考慮して早めに取替ましょう!

高圧受電設備における停電事故が、電力会社の配電線に波及(波及事故)すると、近隣のお客さまも停電し大変迷惑をかけることになります。この波及事故を防止するためには、責任分界点に地絡保護継電器付高圧気中開閉器(G付PAS)を設置し、常に正常動作するよう整備しておくことが重要です。

G付PASの役割

  • ・構内の高圧設備で地絡事故が発生した時、地絡電流を検出して速やかに開閉器を開放し構外に事故が波及することを防ぎます。
  • ・構内の高圧設備で短絡事故が発生した時、短絡電流を検出して開閉器をロックし、電力会社の遮断器動作による停電を検出した後開閉器を開放し、電力会社の再送電時に事故が波及しないようにします。

経年劣化

高圧機器の中でも、波及事故を防止する役目を果たすG付PASの経年劣化には特に注意を払わなければなりません。この機器は外観から良否の判断を行うことが難しく外箱の発錆、絶縁測定、継電器特性試験、推奨更新年数(10年~15年)などから総合的に劣化の程度を判断し機器の更新を検討する必要があります。
また、雷サージにより絶縁劣化している場合も予想されますので、留意が必要です。

  • 高圧進相コンデンサ (絶縁不良の開閉器)
  • 高圧進相コンデンサ (下部に錆が見られる)
  • 高圧進相コンデンサ (底板にも錆が発生)
  • 高圧進相コンデンサ (外観からは予想できない発錆)
  • 高圧進相コンデンサ (内部の発錆状況)
  • 高圧進相コンデンサ (腐食により破損寸前)

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