資料：中国四国産業保安監督部　四国支部　電力安全課

事故概要

ネズミがキュービクル内に侵入し、低圧回路のブスバーに接触した。接触によるアークで火災が発生し、SOG制御電源が喪失した。SOG制御電源が喪失した状況で地絡が発生したため、区分開閉器が動作せず、電力会社変電所のDGリレーが動作し波及に至った。
この波及事故の影響により、114戸が19分にわたり停電した。また供給支障電力は250kWであった。

事故原因

1. SOG制御電源の喪失
   ネズミがケーブルの配管から屋内電気室キュービクルに侵入し、低圧回路のブスバーに接触した。接触によりアークが生じ、火災が発生した。この火災により、カッティングダクトに布設していたSOG制御電源ケーブルが焼損・短絡が発生しSOG制御用MCCBがトリップした。
2. 外部に波及した原因
   キュービクル内の火災によって地絡が発生した。地絡保護リレーが働き事故点の切り離しが行われるが、SOG制御電源が喪失していたため、区分開閉器PASが動作しなかったので外部への波及に至った。

1. ネズミのキュービクル内への侵入の防止
   ネズミが侵入してきたと思われる個所（ケーブル配管）をパテで塞ぎ、侵入できないようにした。また、ネズミの駆除を行った。
2. SOG制御電源の喪失防止
   カッティングダクトに布設していたSOG制御電源ケーブルを、キュービクル下部のケーブルピットに敷設し、盤内事故の影響を受け難くした。

(平成23年8月18日現在)