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だから電気はおもしろい

熱のはなし 本部 保安事業部総括課 副長
細川 真由美

 私私は、ここ10年ぐらい熱がでたり、風邪をひいたりしたことがありません。
 毎日、栄養を十分とって、アルコールで内臓を消毒(?)して、よく眠り、冬はしっかり保温をしているのが良いのでしょうか。
 寒い日に外出する時は、「着すぎじゃないの?雪だるまみたいよ」と友人にからかわれるほど寒さ対策をしています。
 この原稿を書いている今日も寒い一日でしたが、昨年の夏のあの暑さをふと、思い出しました。
 昨年の夏は省エネの仕事で、ボイラーが設置されているお客さま施設を何個所も回って相当暑い思いをしました。
 ボイラー室に入って汗だくになったことが、今となっては懐かしく、「何で冬に行かせてくれなかったの~」って思いますが、仕事はそんなに都合よくできるものではありませんね。
それにしても、お客さま施設を訪問すると、電気設備のほかに、重油、灯油、ガスなどを燃料としたボイラーが予想外に多いことに気付かされます。
 省エネの仕事では、私たちの専門である電気だけではなく、ボイラー、工業炉、乾燥装置などの熱関連設備の省エネも重要なポイントとなります。熱関連設備についての知識ももっておかないと、十分な仕事ができません。
 私の場合、ずいぶん前から熱関連設備についての勉強の必要性を感じていたのですが、なかなか取りかかれずにいて、2年ほど前に、ようやくやる気に火を付けることができました。
 でも一度火が付いたら、あとはよく燃えましたね~。
 2年間で、ボイラーと冷凍機に関する資格試験の勉強をして、二級ボイラー技士、一級ボイラー技士、第三種冷凍機械責任者、第二種冷凍機械責任者という4つの資格試験に合格することができました。
 ボイラーの資格では、全く運転の経験もなく受験することに不安があったので、東京で3日間実施されていた実機を使った実技講習会に参加したことでよく理解ができました。
 今のところ、資格をとっても経験が伴っていないので、仕事でお客さま施設のいろいろな種類の実機を見せていただくなかで、机上での知識を思い出しながら、これからも日々勉強です。
ところで、日々勉強は少しずつでいいと思っているのですが、アフターファイブにお酒を飲んでいる時でも勉強する気にさせてくれる、ありがたい(あり得ないとも思う)同僚A氏がいます。
 ある夜、一緒に飲んでいて、「そういえばヒートポンプって、日本語に訳すと何だろう」と言われました。
 ヒートポンプという言葉自体は、ヒートポンプエアコンなどというふうに、一般的にもよく使われていますが、改めて考えてみると、よくわかっていませんでしたね。
 そしてA氏は、矢継ぎ早に「ヒートポンプの仕組みは?」「冷媒はどういう役目をしているの?」と聞いてきて、それに対していい加減な答えをしていたら許してくれず、「また調べてから教えて」と言われ、次の日にレポートにして電子メールで送りました。
 元来怠け者の私を叱咤してくれるためなのか、あるいはこの原稿のネタ提供のためなのか、A氏が私に投げかける質問は、だんだんヒートポンプ…ではなく、ヒートアップしています。
 さて、ヒートポンプの仕組みや冷媒については、冷凍機械責任者の資格試験の勉強をしていたら出てくる話なのですが、ヒートポンプを日本語に訳すと何かというのは意外な質問でしたね。
 インターネットで検索してみると、ヒートポンプは「heat(熱)、pump(ポンプ、汲み上げる)」で、「熱を汲み上げる」という意味になるようです。
 ヒートポンプの仕組みは、簡単にいうと「熱を移動させること」によって熱を取り出して利用する仕組みと説明されていました。
 もう少し詳しく説明すると、蒸発→圧縮→凝縮→膨張といったサイクルで、熱を取り込んだり、放出したりする仕組みです。
 まだまだ詳しく説明すると専門的な話になってしまうし、そろそろ私に自信のない話になるので以下省略します。
 ヒートポンプの技術は、エアコン、冷凍冷蔵庫、ヒートポンプ式給湯器などに使われています。
 最近では、洗濯乾燥機や自動販売機にもヒートポンプが使われているようですね。
 次は、冷媒の話をしましょう。
 ヒートポンプサイクルで冷媒は熱を運ぶ役目をしていて、圧力や温度によって冷媒は液体または気体に状態が変化し、熱の移動を行います。
 冷媒としては永らく、フロンが冷媒能力の高さと、不燃で人に無害という安全性から使用されてきていました。
 しかし、フロンが大気中に放出されると、オゾン層を破壊することがわかり、その代わりに使われるようになった代替フロンも、オゾン層は破壊しないものの、地球温暖化を進めてしまう強力な温室効果ガスであることがわかり、現在では全廃に向けた取り組みが進んでいます。
 エコキュートという名称で呼ばれている家庭用ヒートポンプ式給湯器では、二酸化炭素が冷媒として使われています。
 二酸化炭素は自然界に存在するものなので、フロン系の冷媒に比べて環境にやさしいのですが、高温・高圧にする必要があるため圧縮機に負担がかかるなどの理由から、従来はあまり使われていなかったようです。
 そして二酸化炭素は、エコキュートでは抜群の効果を発揮していますが、ルームエアコン用の冷媒として使用するには、まだ課題が残されていて技術開発の途上にあるとのこと。
 自然冷媒としては他にアンモニア、イソブタン、プロパンなどがありますが、それぞれ長所短所があって、今後、ヒートポンプ機器に応じて使い分けられるようになっていくようです。
 ヒートポンプは、非常にエネルギー効率が高く、エアコンや給湯の省エネに大きな効果のあるシステムでもあります。
 エアコンが作り出す熱エネルギーの、消費する電力量に対する割合を示す成績係数で、「COP」と呼ばれる数値がありますが、このCOPの値が高いほど、省エネということになります。
 たとえばCOP=3のエアコンは、消費する電力量の3倍の熱エネルギーを作り出します。最近のエアコンでは、COP=6以上という機種もあるようで、省エネの世界の優等生ですね。

 「一を聞いて十を知る」ということわざがありますが、孔子が弟子の子頁に「お前と顔回はどちらが優れているか」と尋ねたところ、「顔回は一を聞けば十を知るが、わたしは一を聞いて二を理解する程度です」と答えたという故事に由来しています。
COP=6のエアコンは、一を聞いて六を知るでしょうか。
私の場合は、一を十回聞いても覚えられないかも。だから、日々勉強が続くのです。

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