一般財団法人 四国電気保安協会 前に戻る  
 
見えない「でんき」が見えてくる! だから電気はおもしろい
Part06:南国土佐も寒かった! 高知支部お客さまサービス課
契約係長

細川 真由美
  この冬は南国土佐にも大雪が降り、異常な寒さでした。
  四国では通常、電気の使用量は夏がピークとなりますが、この冬は夏より電気料金が高かったという家庭も多いのではないでしょうか。
  1月下旬、友人のA子から「最近、電気料金の値上げがあったの? 今月の請求、4万円にもなっているのよ。夏でも1万円ぐらいだったのに。びっくりしちゃった」と電話がかかってきました。
  「暖房器具はどんなものを使っているの?」と聞けば、「エアコンは、調子が悪くなったので全然使ってないわ。そのかわりホットカーペットとオイルヒーターを2台使っているの。オイルヒーターは2台とも12月から毎日使っているけど、こんなに電気代が高くなるのかしら」
  A子の家には、この冬、娘が赤ちゃんを連れて里帰りをしていて、2台とも一晩中つけていたとのこと。
  「それが原因みたいね。オイルヒーターを見てもらったら消費電力何ワット(W)という表示があると思うけど、わかるかしら。それが1時間使ったときの電力量なの。」
  「ちょっと待ってね…えーと、1,500Wよ」
  「1,500Wが2台、1日に12時間使ったとして、1カ月31日、全部かけたら1,116キロワットアワー(kWh)ね。1kWhあたりの単価24円37銭で計算したら…約2万7千円になるわ。あとホットカーペットの分を足すと計算が合いそうね」
  「やっぱりオイルヒーターをつけっ放しにしていたからなのね。今晩から気を付けなくちゃ」
  恥ずかしながら、私はA子からの話がなければ、オイルヒーターがどんなものか知りませんでした。
  オイルヒーターは、電気でオイルを温めて、本体の放射板から放熱するしくみらしいですね。
  それから数日後、別の友人からも、「今月、電気代がすごく高かったけど、どうして?」と聞かれました。
  A子のときと同じように、どんな暖房器具を使っているかと聞くと、偶然にもまたオイルヒーター。おまけに家族5人が各部屋で使っていて、合計5台もあるとのこと。
  オイルヒーターは空気を汚さず、電気代もかからない(?)と言われて、5台まとめて買ったそうでした。
  1,500Wのヒーターを1時間使用した電力量は、60Wの白熱灯の25時間分に相当します。照明器具をいくらこまめに消灯しても追いつかない電力量です。
  家庭のなかには電気製品がたくさんあります。ひとつひとつ消費電力を見てみるのもおもしろいですよ。「消費電力、たったこれくらいなの」というものもあれば、「意外に大きいのね」というものもあるかと思います。
  我が家にあるドライヤーは1,200W(=1.2kW)。家電製品のなかでは消費電力が大きいけれど、使用時間が短いので、電気代に占める割合はわずか。1日2分(2/60時間)使ったとして、毎日使っても1カ月約30円(計算式 24円37銭×1.2kW×2/60時間×31日=約30円)。
  こんなふうに、消費電力を調べて、使用時間と電気料金単価をかけるとおおよその電気代が計算できます。

  1月29日の日経新聞に「政府はメーカーに家電製品の大幅な省エネを義務付ける」という記事が出ていました。
  日本は家庭用の消費電力が膨らんで、京都議定書の温暖化ガス削減の目標達成が難しくなってきており、家電製品の省エネをさらに進める方針とのこと。
  家庭の消費電力の4分の1を占めるエアコンは、2010年度までに2005年度に比べ2割削減することを、メーカーに対し今秋にも義務付けるそうです。また、エアコンに次いで消費電力が多く、16%ずつとなっている冷蔵庫と蛍光灯も省エネ目標を課すことが検討されるらしいです。
  メーカーが、省エネ製品をつくってくれたら、それを買った人は省エネをとくに意識しなくても大丈夫というしくみなのでしょう。
  しかし、エアコンは、すでにメーカーの努力によって、1998年から6年間で消費電力を4割も削減しています。これ以上の省エネは、技術開発費が膨らみ、メーカーにとっては大変な負担になることが予想されます。
  メーカーだけに省エネを義務付けるのではなく、家電製品を使用する側にも、もっと省エネ意識を浸透させることが必要と思われます。
  便利で快適な生活に慣れてしまうと、ふんだんにエネルギーを使うことになってしまいがちですが、ひとりひとりが少しずつ省エネを心がければ、積み重なると大きな省エネになります。
  昨年夏、あるデパートのきれいなトイレに入ったら、温水洗浄便座が最高温度に設定されていて、お尻がヤケドしそうでした。夏は、低温でいいのにと、温度設定を変えました。便座の温度設定も季節に応じて切り替えると省エネになります。
  また、便座のふたを都度閉めると年間1,120円の節約になるという話もあります。
  デパートでの一件があまりにも強烈に記憶に残っていたので、トイレの省エネを紹介しましたが、家庭での省エネポイントは他にもたくさんあります。財団法人省エネルギーセンターのホームページなどにくわしいことが掲載されていますので、チェックしてみてもおもしろいですよ。

イメージイラスト(これがホントの背中電池!!)  我が家の電気代はこの冬、全く暖房しなかったら月2,000円足らずでした(賃貸アパートなのでお風呂も台所も、熱源はガス。ちなみにガス代は、一人暮らしなのに月5,000円を超えていました)。
  我が家の電気代を友人に言うと、「まともに生活しているのか」とよく言われます。昨年の夏も家ではほとんどエアコンなしで過ごしました。南国土佐では、暑さ対策より寒さ対策のほうが簡単です。とにかく服を着ればいい。
  この冬の寒さを防ぐのに、祖母が25年前に買ってくれた綿入り半纏が役立ちました。20年近くタンスに眠っていたものを引っ張り出して着ていますが、暖かく重宝しています。
  京都の秘境「水尾」には、寒さ防止用に「背中電池」とよばれるものがあるそうです。袖なしの綿入り半纏みたいなもので、座布団状の綿入りのものを背中に背負うかたちです。本物の電池は使われていないけれど、電気あんかを背負ったように暖かい。おばあちゃんが手作りしているので、よけいに暖かい気がします。

 
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