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見えない「でんき」が見えてくる! だから電気はおもしろい
Part03:少しのガマンで大きな効果 高知支部お客さまサービス課
契約係長

細川 真由美

  ここ数年、お客さまに「夏は28℃、冬は20℃が省エネ温度です」とお話しする機会が多くなりました。
  「設定温度を1℃変えるだけで、エアコンの消費電力は、約1割ちがうといわれています」とお話ししますと、お客さまは「1割もちがうの? 今、設定温度は何℃かな」と関心をもっていただけます。「24℃になっていたよ〜」と、あわてて設定温度を上げるお客さまもいらっしゃいます。
  私は、自宅ではエアコンをほとんど使用していません。
  高知市の中心部に住んでいますので、真夏は早朝深夜でも室温30℃を超えます。
  でも、窓を開けて自然の風を入れると、なんとかしのげるし、ガマンできないときは、扇風機をかけています。
  こんな私も、5年くらい前までは「子供のころは、エアコンなんてなかったよね。だけど今では、エアコンなしの生活なんて考えられないわ」と話す友人たちと同じく、夏は家に帰ると真っ先にエアコンのスイッチを入れるのが習慣になっていました。
  おまけに、夜寝ている間もエアコンをかけっ放しで、厚手の布団にすっぽりくるまって寝ていました。
  それが今なぜ、こんなガマン生活をしているのか、きっかけを思い出せないのですが、もしかしたら、頻繁にお客さまの前で口にしている「夏は28℃、冬は20℃」という自分自身の言葉に洗脳されているのかも知れません。
  何℃まで耐えられるか、なんてやっているわけでもないのですが、今では、エアコンなしの生活がけっこう平気になっています。
  エアコンをつけるのを、ちょっとガマンすれば、良いことがいっぱいあります。
  まず電気代が、びっくりするほど下がります。友人に我が家の電気代を話すと「今、ひとり暮らしだから、まともな生活をしていないのでしょう」といわれますが、それほど安いのです。
  また冷房病とは無縁だし、お肌の乾燥も防げます。
  それから何といっても、暑いところで、冷えたビールを飲めば一段とおいしい!(そのせいか、汗をかくのに、やせません。トホホ…)
  さらに我が家では、エアコンの待機時消費電力を削減するために、ブレーカを切っています。年中めったに使用しないので、ほとんど切れている状態です。
  エアコン1台だけの待機時消費電力は年間の電気料金にしても数百円ぐらいでしょう。ですが待機時消費電力は、家庭にあるたくさんの電気製品を合計すると、家庭の消費電力の1割近くを占めるといわれていますので、無視できない存在です。私は、テレビもほとんど見ないので、ふだんはコンセントを抜いています。
  こんな生活をしている私には信じられないことですが、電気工事店さんの話では、犬小屋にエアコンを取り付けする工事の依頼がポツポツあるそうです。「屋根が低いので、工事しにくい」といっていました。
  最近は、室内犬を飼っている家が多く、友人たちも、ワンちゃんを娘や息子のように、いやそれ以上にかわいがっています。
  部屋のなかにいるワンちゃんのために、昼間留守にしていてもエアコンをかけっぱなしにしているお宅も多いようです。
  今は、ワンちゃんのためにそこまでしなくてはいけないのでしょうか? ちょっとついていけない私です。

  さてここで、気を取り直して「少しのガマンで大きな効果」をあげたある事務所ビルの事例をご紹介しましょう。
  このビルでは、エアコンの使用時間と温度管理だけで、ビル全体の夏場の電力量を2割も削減しています。電気の使用量のなかで夏場のエアコンの割合が大きいことに着目されて、ポイントを絞って省エネ活動をされた結果、大きな効果が出ています。
  このビルでは、総務課長さんがリーダーになって、徹底してエアコンの管理をしています。
  室温28℃以上にならないとエアコンの電源を入れない。設定温度は27℃。退社時刻にはエアコンを切る。やむを得ず残業するときは事前申告をしてエアコンを使用するなど、イメージイラスト(5年前)省エネのために実践した内容はむずかしくないのですが、これを徹底して実践するのは、むずかしく、社員からの「暑い!」という苦情もかなりあったようです。
  ですが、総務課長さんの強いリーダーシップで活動を推進して今年で3年目。このビルを訪問すると、社員の方々にも省エネ意識が定着しているのがよく感じとれます。
  自社の従業員だけで電気設備を使用しているビルだからこそ、ここまで省エネ活動を徹底できたのでしょう。
  お客さまを訪問すると「省エネしたいのですが、むずかしいですね」というお話をよく聞きます。
イメージイラスト(現在)  ある高齢者施設では、「クーラーは高齢者の介護をする方たちのためにつけているようなものです。介護をする方たちは動き回るので、暑いといって、すぐクーラーをつけますが、高齢者は逆にあまり動かないので、クーラーをつけると寒いといっています」というお話を聞きました。
  また、ある病院では「高齢の入院患者さんは、クーラーが寒いといって窓を開けるので、せっかくの冷気が逃げてしまうので困っています」ということでした。なかなかうまくいかないものです。
  でも、工夫をすれば「少しのガマンで大きな効果」をあげることは可能でしょう。これからもお客さまといっしょに考えていきたいと思っています。

  今年はクールビズが大流行で、ネクタイを外したビジネスマンがオフィス街にあふれています。
  これまでピシッとネクタイをしていた、おしゃれな友人は「いままでの白いシャツは、ノーネクタイではカッコわるいから、何枚も新しくシャツを買った」といっていました。
  今年、男性はネクタイを外して楽になっているのかと思ったら、けっこう大変なのですね。

 
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