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電気事故未然防止例129:このようにして事故が防げました 愛媛支部 大洲支所
松本 真一
高圧の遮断器が動作しない
  発見時の概要
  設備が故障になる原因は、使用状況や頻度、さまざまな使用環境によって異なります。また、現在の機器は複雑で、機械的故障なのか電気的故障なのかそれとも複合的故障なのか、しばし判断に苦慮されているのではないでしょうか。
  今回紹介する事例は、保安規程に基づき保護継電器の動作試験をしたときのことです。過電流継電器(変流器で検出した高圧の一次電流が一定のレベルを超えたとき、接点が閉じ遮断器を動作させる。短絡時に瞬時に動作する瞬時要素付き)の動作試験を遮断器連動で実施したところ、継電器は動作するのに遮断器が動作しないという現象が起こったのです。徹底的に電気回路を調査すれど異常はなく、残りは機械的動作不良のみのところまで追い込み、遮断器機構部分解へと作業を進めました。前面カバーを外した後、内部を点検したところ、海に近くて風による土ボコリが多いせいか、汚れが目立ち一目で何かありそうだと判断できました。早速、内部の清掃後各部を点検したところ、トリップコイル上部レバーが固着状態の異常を発見しました。潤滑油注入後正常動作を確認し、他個所にも潤滑油注入を済ませ、再度連動試験を実施したところ、正常な試験結果が得られました。
  今回の事故例により、故障は自分の得意分野だけの判断で断定せず、多角的視野に立ち総合的判断により断定すべきであることを学びました。
  原因(想定)
  動作する機会がほとんどなく、潤滑油の注入も定期的にはしていないため、ホコリと熱によって可動部が固着していました。
  対策
写真画像  キュービクル内での事故のとき、波及事故となり得ます(自事業所だけでなく、まわりの一般お客さまにも影響)。また、事故により遮断器が動作したとき、再投入できないことがあります。そのため、常には動かさない今回のような重要な機器については、年次点検などで動作の確認を充分に行う必要があります。
 
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