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電気事故未然防止例122:このようにして事故が防げました 香川支部 坂出支所
佐野 浩二
放射能温度計で異常の早期発見
  あるお客さまの月次点検にお伺いしたときのことです。いつものとおり、高圧受電設備(キュービクル式)の外観点検を進め、高圧コンデンサ用の高圧カットアウトスイッチの温度測定を実施したところ、放射温度計の表示が、異常に高い温度(80℃)を指し示していました。おかしいなと思い外観を詳しく点検しましたが異常は見られません。再度温度測定を実施しましたが、やはり高温を表示しています。これは高圧カットアウトスイッチ内部で何らかの異常が発生しているなと思い、お客さまに事情を説明し、停電による点検を早急にさせていただきました。

  停電後、高圧カットアウトスイッチ内部を調べてみると、内部の下部固定電極とヒューズ筒の接触刃との接触部に加熱変色が発生していました。接触刃部分の温度を測定してみますと、110℃と非常な高温状態となっていました。(使用開始から20年以上経過していましたので経年劣化による接触不良が原因と思われます。)この状態での使用は焼損事故を引き起こすことになりますので、即時に私どもの手持ちの予備品と交換を実施し、復電をしました。
  点検時、他の高圧カットアウトスイッチについても内部点検を実施してみると、接触面に変色(経年劣化によるもの)がみられましたので後日交換をしていただくようお客さまに説明、了解をいただきました。
写真画像
放射温度計で測定すると・・・・・・
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▲カットアウトスイッチ
ヒューズ筒
高温により破損してしまった
カットアウトヒューズ筒▼
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  今回は放射温度計による測定で、異常の早期発見ができ、早期改修ができたので事故を起こすこと無く、お客さま設備の被害を最小の状態で収めることができました。一般の目視による外観点検では発見が難しい今回のような事例から、今後もお客さま設備を事故から守るために、よりいっそうの測定機器の有効活用と、より的確な点検の実施に努めていきたいと思っています。  
 
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